2019 / 07 / 21 - 24 八ヶ岳全山縦走(中編)

2019 / 07 / 21 - 24 八ヶ岳全山縦走(後編)

2019 / 07 / 25 - 26 鳳凰三山

2019 / 07 / 28 由布岳


  八ヶ岳全山縦走(中編)
 
< 中編 > です。前編はこちら

<2日目>
4時起床。朝ご飯を食べながら天気をチェック。
昼から降るらしい。今日は早め早めの行動が吉。すぐに出発しましょう。
テン場から見る赤岳。朝日があたってキレイです。

朝イチから急坂に取り付きます。ガレてます。落石注意。
2日目になり、おかげさまで高山病の症状も消えました。ガンガンいくぜ。

赤岳山頂まで、鎖場・ハシゴ場が続きます。楽しいなー。
情報では、今回のルートでいちばんの難所だとか。
でも難易度はそんなでもない。

八ヶ岳連峰の最高峰・赤岳(2899m)登頂。
すぐそばには赤岳頂上山荘もあり、ここに泊まれば山頂から日の出を見るとこもできます。

昨日同様、雲は多めですが展望は良し。今日も彼方に富士山です。

20分ほど下ると、赤岳天望荘。この辺りは山小屋が多いです。
ここ天望荘は、稜線の山小屋ながら風呂があることで有名。夕飯もバイキング形式らしい。いいなー。泊まってみたい。

これから進む、横岳方面。
このポスターになりそうな山容。美しーい。

三叉峰から。ここまでくれば、横岳はすぐそこ。
今日もまた、登ったり下ったり忙しい。

横岳、着きました。
すでに出発から3時間。まだまだ先は長いですが、なかなかの疲労感。

これから歩く、硫黄岳方面の縦走路。
今までの道に比べれば、なだらかで歩きやすそう。

硫黄岳(2760m)。今までの山頂と雰囲気が違いますね。広ーい山頂。
ここから15分ほどで、赤岩の頭(2656m)までピストンできますが、今日はパス。午前中にできるだけ距離を稼いでおきたい。

硫黄岳山頂の爆裂火口跡。
ロープが張られてて近付けないようになってますが、断崖絶壁です。すごい迫力。写真の右端に人が写ってるんで大きさがわかると思います。

硫黄岳山頂から見る、天狗岳方面。青い屋根の小屋が、夏沢峠。あそこまで下ってから、その先の天狗岳に再び登ります。ひぇー、こりゃ大変じゃー。

はい、青い屋根の夏沢峠まで下ってきました。いやー、ザックが重いと下りも疲れるわー。
これからの登り坂に備え、早めの昼ご飯でスタミナ回復。
ちなみに、この夏沢峠を挟んで、北八ヶ岳と南八ヶ岳に分かれるそうです。
ということで、気持ちも新たに、北八ヶ岳に突入します。

峠から1時間登って、箕冠山(2580m)。なんだか地味な山頂です。看板がなかったら気付かずに通り過ぎそうです。

根石岳山荘の周りは、コマクサの群生地。いっぱい咲いてました。

山荘からひと登りで根石岳。
やばい、厚い雲が増えてきました。今にも降りだしそうな雰囲気です。マズイなー。あと1時間以上は歩かなきゃいけないのに。写真撮影もそこそこに、急げ急げー。

東天狗岳(2640m)。
山頂手前、白砂新道分岐辺りで降りだしました。
小雨ですが、すっかりガスって展望もなにもない。
300mほど離れた西天狗岳(2646m)のピストンはパスし、宿へと急ぎます。

雨が降り出したので写真は少なめ、どんどん歩きます。
中山峠から黒百合ヒュッテまでは木道があり歩きやすい。

はい、本日の宿、黒百合ヒュッテに到着です。
一瞬、小屋泊にするか迷ったものの、小雨だし、今夜中には止みそうだしで、テントを選択。
結構歩いたつもりなんですが、まだ正午なんですね。余裕じゃん。

ここのテン場は、パレットつき(無料・数に制限あり)。
パレットの上に設営すれば、水捌け良いし、平らだし、良いですねー。
そして、特筆すべきはトイレのキレイさ。バイオ式で臭いもありません。いやー、黒百合ヒュッテ最高。
あと、水場はないですが、小屋内にある天水が無料となってました。


  八ヶ岳全山縦走(後編)
 
<3日目>
夜中まで降ってた雨は、無事にやみました。
濡れたテントを片づけて、5時に出発。今日もロングコースの予定となってます。
中山峠付近(見晴し台)から、朝日に照らされた天狗岳。昨日はガスガスでしたが、今朝は素晴しい眺め。

中山展望台から。朝日が眩しい。
一昨日は遥か彼方だったゴール地点の蓼科山、今はこんなに近くです。‥いや、まだまだ遠いか?

高見石小屋までの下り。八ヶ岳原生林の森歩き。ゴロゴロした岩、昨日の雨で濡れてて滑ります。

小屋を過ぎ、軽く登って丸山(2330m)へ。
昨日と同じ、登ったり下ったり忙しい。次は麦草峠を目指します。

麦草峠まで下ってきました。バス停なんかもあり、ちょっと下界の空気。
ひと息ついて、コーラなんか飲んじゃいます。

そう、麦草峠は一般道(国道299号線)が通ってます。
縦走中に国道を横断するのは奇妙な感じ。
道路を渡り、再び入山。縦走再開です。

大石峠を過ぎ、茶臼山(2384m)へ。山頂は森の中ですが、3分ほど寄り道すると、写真の展望台へ出ます。冷たい風が気持ちがいいですね。

お次は縞枯山の展望台。後ろに見えるのは、さっき登った茶臼山。
この辺は、ちょっと地味な低山エリアって感じですかね。アップダウンは多いものの、どんどんピークを踏んでいきます。

縞枯山(2403m)。森の中の地味な山頂です。昨日の箕冠山と同じく、看板なかったら気付かずスルーしてしまうとこでした。

雨池峠へ下ってまた登って、お次は雨池山(2325m)。
うーん、またも地味な山頂。こんなんばっか。
雨乞いをしてるわけではありません。

はいはい、またまた下って登って、お次は三ッ岳へ。近づくにつれ、大きな岩がゴロゴロしてきます。
このあたり、地味な山ばかりですが、結構登山客が多いですね。北八ヶ岳ロープウェイを起点にした周回登山をするファミリー客が多かったりするようです。

三ッ岳(2360m)。これまでとは雰囲気の違う、岩ゴロゴロの山頂。そしてその名の通り、ピークが3つに分かれてます。写真はいちばん高い第3峰。

七ッ池の側、北横岳ヒュッテまで下りてきました。
夫婦で営む雰囲気の良い山小屋と聞いてます。ちょっと休憩でも、と思いきや臨時休業って書かれてました。ありゃま。
ともあれ、ここで昼ご飯としましょう。

本日の最高峰・北横岳(2480m)登頂。いやー、疲れた。限界じゃー。
さてさて、山頂に分岐があります。亀甲池経由で本日の宿・双子池へ行くか、もう1ピーク・大岳を踏んで双子池へ行くか。大岳ルートは看板に「難路」の表示。
‥うーん、難路と言うからには行くしかないじゃろ、ということで大岳ルートを選択。ちなみに大岳ルートを選択すると、歩行時間が1時間ほど長くなります。

ピークの手前、大岳分岐にザックをデポ。空身でピークを目指します。
お昼を過ぎて曇ってきましたね。
そんなわけで、本日最後のピーク、大岳(2382m)に登頂。あとは今日の宿を目指して下るだけ。

双子池までの下り。
こんな道が1時間ほど続きます。難路とはこのことかー。

おぉ、双子池ヒュッテが見えた。
写真じゃわかりにくいですが、双子池の水の色、めちゃめちゃ澄んでます。美しい池だなー。

到着ー。いやー、今日もよく歩きました。ひと息ついてから、テント受付。
すげー吠える犬と、明るいお姉さんがいます。

双子池ヒュッテの水場は、この池(雄池)です。
直接池の水を水筒に汲む形式となってます。豪快。
確かにこれだけ澄んだ水なら大丈夫そうだ。うん、美味い。

テン場はヒュッテから見て池(雌池)の反対側。歩いて10分ぐらいかかります。
よっしゃ、最終日だし、今日はビールじゃー。
ちなみに双子池周辺は窪地になってて、携帯(ドコモ)電波入りません。注意。


<4日目>
いよいよ最終日。
今日は距離短めなので、いつもより遅めの5時半スタート。
双子池に写る山がキレイ。

まずは双子山(2224m)。今までに比べ、なだらかな山。
池の周辺はガスってましたが、徐々に晴れてきました。昨日登った北横岳の稜線が見えます。

大河原峠(2093m)。道路(蓼科スカイライン)が通ってます。
蓼科山への登山口ともなってて、数組の登山客が準備をしてます。
俺もこれから縦走最後の山、蓼科山へ向かいます。

将軍平までは、なだらかな森の道。
いやー、次の山で最後かー。ちょっと寂しい気持ちになりますね。

将軍平(2350m)に到着。蓼科山荘があります。
山頂まで残り30分。ザックはデポしていきます。

ここから山頂までは岩の急登。
最後まであなどれない八ヶ岳。ラストスパートです。

やったー、蓼科山(2531m)登りました。別名、諏訪富士。
広い山頂と、360度の展望。わかりにくいですが、広い山頂は溶岩に囲まれた火山になってて、火口跡の真ん中に蓼科神社の奥社が建ってます。

最後の仕上げに、今まで歩いてきた八ヶ岳の稜線をバックに記念撮影したかったんですが。
なんだか雲がモクモクと。うーん、いまいちな写真やな。

蓼科山荘にデポしてたザックを回収、残るは無事に下山するのみ。
ゴールに設定した七合目登山口は、標高1900mと高く、比較的容易に‥って、なかなかの急坂だな。しかもガレてます。浮石注意。

はい、無事七合目登山口に到着。
八ヶ岳全山縦走達成の瞬間です。感動。
いやー、ザックが重かった。早く降ろしたいわー。

早く温泉に浸かりたいとこですが、日が高いうちに、ずぶ濡れのテントを乾かしときます。次の山行のためにも、少しでも荷物を軽くするのだ。

そして最後の仕事。車でスタート地点の観音平に戻り、原付バイクを回収。
4日間も登山口に置きっ放しだったバイク、無事でした。よかった。

これにて八ヶ岳全山縦走完了です。
多分、過去の山行の中でも最上級にハードな部類に入ると思います。
八ヶ岳は、一般的な縦走路に比べアップダウンが激しかったです。山頂まで登って、峠まで下っての繰り返し。
ひぃひぃ言いながら急坂を登り、山頂に着いた瞬間、次の山のピークとその間に見える谷の深さに笑いがでます。
まさにドM向きのルートと言えますね。

  鳳凰三山
 
日付 : 2019 / 07 / 25 - 26 ( 木金 )
天気 : 1日目 : 曇時々晴
2日目 : 晴 (山頂ガス)
目的地 : 鳳凰山
 地蔵岳(2764m)
 観音岳(2840m)
 薬師岳(2480m)
標高差 : 1700m
所在地 : 山梨県南アルプス市・韮崎市・北杜市  GPSログ
1日目 : 青木鉱泉(6:04) → 南精進ヶ滝(7:46) → 鳳凰ノ滝(8:26) → 白糸滝(9:38) → 五色滝(10:14) → 鳳凰小屋(11:08)
鳳凰小屋 → 地蔵岳 → 鳳凰小屋
2日目 : 鳳凰小屋(5:03) → 地蔵岳(5:40) → 赤抜沢の頭(6:11) → 観音岳(6:58) → 薬師岳(7:27) → 薬師小屋(7:35) → 南御室小屋(8:14) → 苺平(8:46) → 杖立峠(9:37) → 夜叉神峠(10:27) → 夜叉神峠登山口(11:06)

八ヶ岳全山縦走を終え、南アルプスへ移動。
かっこいい山名ランキング第1位、鳳凰山へ登ります。
地蔵岳・観音岳・薬師岳を合わせて鳳凰三山と呼ばれたりしますが、今回は3山すべてを縦走する予定。

<1日目>
せっかく原付があるので、今回もスタートとゴールを分けましょう。
車を夜叉神峠登山口へ置き、バイクで青木鉱泉へ移動します。
「鳳凰へ登るなら、ドンドコ沢がオススメ」と、皆が口を揃えて言ってますしね。どんな登りなのか、楽しみです。

青木鉱泉までは約40km。未舗装路を含む山道で、1時間半ぐらいかかりました。悪路ですが普通車OKです。
荘厳なたたずまいの青木鉱泉。普通に泊まってみたい。
ちなみにバイクの駐車代金は、2日で800円でした。

スタートからしばらくは、沢沿いの気持ちよい道。
ドンドコ沢コース、楽しみだなー。

おっと、大規模な法面工事やってます。
迂回路が設定されてるんで、仮橋を渡ります。

沢から離れ、だんだんガッツリ登り坂。急坂をジグザグに登っていきます。
まぁ八ヶ岳全山縦走してきた俺からすれば、こんなの余裕ですよ。ぜぃぜぃ。

小さな沢を何度か渡渉します。冷たい水で顔を洗うと気持ちがいい。
ふー、汗が引いていきます。

南精進ヶ滝に到着。
想像してたより迫力があります。
ここから先、滝の連続区間へ入っていきます。

お次は鳳凰ノ滝。メイン登山道から5分ほど寄り道したとこにあります。
滝はずっと奥の方にあるんで、写真じゃわかりにくいかな?
両側から落ちる滝が、まるで鳳凰の翼のようです。だから俺は、鳳凰のポーズをしているんです。

さぁ、道はどんどん急になっていきます。
なにげにこのドンドコ沢ルートは標高差1700m。危険箇所はないものの、ずっと登ってます。ぜぃぜぃ。

次は、白糸の滝。ちとガスってきましたね。
滝まで遠いこともあって、あんまりよく見えません。

来ました。最後の滝、五色滝。
写真じゃ伝わりませんが、かなりの迫力。

この滝は、滝つぼまで行くことができます。
水しぶきがかかって気持ちいい。快晴なら飛び込むのもアリ?さすがに今日は寒いよねー。

後はひたすら小屋まで登り。
やっと到着。いやー、疲れた疲れた。こりゃ今日もビール飲んじゃうなー。

鳳凰小屋のテン場は大人気で、すごく混雑するって聞いてたんですが。
いちばん乗りでポツーン。まだ午前中だしねー。
最終的に本日は4張になりました。スカスカ。小屋のお姉さん曰く、混み合うのは晴れた週末だけですよーとのこと。
ここのテン場は置石禁止。ペグ用のハンマー、小屋で貸し出ししてます。

時間たっぷりあるんで、山頂ピストンすることに。
午後から降りそうだったんで躊躇してたんですが、小屋番さんが「今日は降らない!」と断言してくれたんで、騙されたと思って行ってきます。
山頂手前からザレた登り。砂浜みたいで地味にキツイ。奥に見えるのがオベリスクです。

地蔵岳というだけあって、お地蔵さんがいっぱい。ちょっと不気味かも。

オベリスクの前。あれって登れるのかなー?

頑張ってみたんですが、ココが限界。てっぺんの1個下の岩。
ここから先は、足をかける場所がない。うーん、あと10mぐらいなんだけどなー。残念。
明日の再挑戦を誓い、小屋へ戻りましょう。よっしゃー、ビールじゃー。

<2日目>
はい、2日目朝です。今日は雲ひとつない快晴。
でも、昨夜はちょっと降りました。このパターンは、早い時間からガスが上がってくるんだよねー。イヤな予感。
5時出発、昨日と同じ道で地蔵岳へ向かいます。ザレた登りに重いザックがツラい。

朝日に映える、オベリスクの迫力。

よっしゃ、今日も岩登りに挑戦。
裂け目にうまく体を挟みこむと良いらしいが‥結局、昨日と同じところまでしか登れず。無念。

オベリスクから見る、南アルプスの山々。
いちばん奥は、赤石岳あたりかな?

赤抜沢の頭から、オベリスクを振り返る。うむー、かっこいい山じゃ。

続いて三山の1つ、観音岳。まだ7時だというのに、予想より早くガスが上がってきました。まずいねー。

次に行く予定の薬師岳。
どんどんガスがかかっていくー。でもなんだか幻想的。

というわけで薬師岳に到着。真っ白でなにも見えません。
ともあれ3山縦走完了しました。あとは下山あるのみ。
ん?薬師小屋はどっちじゃ?真っ白でよくわからんなー?

薬師小屋を過ぎた辺り、岩場になってます。
時間もたっぷりあるし、遊びながらのんびり歩いてます。

青木鉱泉から登った人の多くは、薬師岳を経由後、中道ルートで下山する人が多いようです。
俺は秘密兵器のおかげで、夜叉神峠方面のルート。このルート、いいですねー。整備された、のんびりハイキングコース。歩きやすーい。ちょっと距離が長いのが難。

薬師岳からのんびり3時間、夜叉神峠まで下りてきました。
あっという間の夏休み山行、もう終わっちゃいます。

夜叉神峠登山口。無事に下山完了です。
バイク回収に、スタート地点へ戻らなきゃいけませんがね。
クマ出没注意の看板前で記念撮影。出没しなくて良かったー。

計画では、明日からもう1山登る予定だったんですが、台風10号の接近により今回の遠征はこれにて終了。大分へ帰ります。心残りもありますが、まぁ充分濃い山行となったかな。

  由布岳
 
日付 : 2019 / 07 / 28 ( 日 )
天気 : 
目的地 : 由布岳
 東峰(1580m)
 西峰(1583m)
標高差 : 800m
所在地 : 大分県由布市  GPSログ
コース : 正面登山口(7:14) → 合野越(7:57) → マタエ(9:11) → 東峰(9:26) → 西峰(10:34) → 正面登山口(13:01)

久々に地元の山。
あつみさんが新ザックを購入したので、そのデビュー戦にと由布岳へ。
やっぱ赤ザックは、定番ながらカッコイイなー。俺も欲しい。

いきなり山頂写真。
途中で合流した、おばちゃんと3人で。

せっかくなので西峰へ。久々のクサリ場。大丈夫かな?