山行記録

2015年 その4


2015 / 07 / 20 - 23 北ア入門、表銀座コーース(前編)

2015 / 07 / 20 - 23 北ア入門、表銀座コーース(後編)

2015 / 07 / 24 - 26 穂高連峰満喫周回コース


  北ア入門、表銀座コーース(前編)
 
日付 : 2015 / 07 / 20 〜 23
天気 : 1日目 : 晴時々曇
2日目 : 晴
3日目 : 晴のち雨(山頂ガス)
4日目 : 雨
目的地 : 燕岳(2763m)
大天井岳(2922m)
常念岳(2857m)
蝶ヶ岳(2677m)
槍ヶ岳(3180m)
標高差 : 1700m
所在地 : 長野県大町市・安曇野市・松本市・岐阜県高山市  GPSログ
1日目 : 中房温泉(6:15) → 第一ベンチ(6:41) → 第二ベンチ(7:03) → 富士見ベンチ(7:52) → 合戦小屋(8:13) → 合戦沢ノ頭(8:40) → 燕山荘(9:15) → 燕岳(9:41) → 燕山荘(10:18) → 蛙岩(10:56) → 大天荘(12:59) 大天荘(13:36) → 大天井岳(13:46) → 大天荘(15:00)
2日目 : 大天荘(5:35) → 常念小屋(7:35) → 常念岳(8:46) → 蝶槍(11:31) → 蝶ヶ岳(12:07) → 横尾分岐(12:36) → なんちゃって槍見台(13:33) → 槍見台(13:59) → 横尾山荘(14:19)
3日目 : 横尾山荘(6:04) → 一ノ俣(6:49) → 槍沢ロッヂ(7:17) → ババ平(7:48) → 天狗原分岐(8:50) → 坊主岩屋(9:41) → 殺生分岐(10:07) → 槍ヶ岳山荘(10:33) → 槍ヶ岳(10:55) → 槍ヶ岳山荘(11:45)
4日目 : 槍ヶ岳山荘 → 槍ヶ岳ピストン 槍ヶ岳山荘(8:10) → 天狗原分岐(9:02) → 槍沢ロッジ(10:00) → 横尾(10:58) → 徳沢(11:41) → 河童橋(12:57) → 上高地バスターミナル(13:03)

昨日( 7 / 19 )、関東甲信の梅雨明けが発表されました。まさにベストタイミング!さー、ついに来ました!山登りを始めて5年、ついに憧れの北アルプスへ乗り込みます!やばい、テンション上がるわ!

えーと、今回の遠征の目標は3つ。「1.表銀座コース」 「2.槍ヶ岳登頂」 「3.奥穂高岳登頂」。‥ベタなチョイスですね。今日から1週間、どうスケジューリングするかがポイントになります。
とりあえず、「北アルプス初心者は表銀座コースからでしょ」みたいな風潮らしいので、定番の燕岳 → 常念岳の縦走です(正式な表銀座縦走コースは、「燕岳 → 大天井岳 → 槍ヶ岳」みたいですが、常念岳にも登りたかったんで、ちょっと変則コースで‥)

1日目。
スタートは燕岳登山口・中房温泉から。車は安曇野市内 しゃくなげ荘の登山者用駐車場(無料)へ置き、定期バスで登山口まで移動です。ちなみに、中房温泉までマイカーで行くことも可能ですが、帰りは別の登山口へ降りる予定なので、こうなりました。3連休最終日ですが、始発(5:20)のバスは満員です。補助席までぎゅうぎゅうに詰めても、全員乗ることができません。急きょ臨時のマイクロバスが増便されました。燕岳は初心者向けとあってか、小さな子ども連れのファミリーも多いようです。
さー、いよいよ山行開始。燕目指して、合戦尾根へ取り付きます。いきなり急登スタート。合戦尾根は、アルプス三大急登の一つになってるんだとか。登山口から合戦沢ノ頭まで、標高差1000m。‥え?そんなにあったんだ?正直、そこまでつらくなかったなー。テンション上がってたせいか?すごくあっという間に感じました。合戦小屋の名物、スイカは一切れ800円。結構な値段ですが、飛ぶように売れてますね。
合戦沢ノ頭まで来ると、視界が開けます。燕岳から続く、表銀座の稜線。雄大な山々。沢沿いに残った雪渓がまた美しいですね。その稜線の向こうに槍ヶ岳の頭が見えるハズですが‥ガスっててよくわかりませんね。残念。
つらいのは高山病。ええ、今回も2500m超えたところで、恒例のごとく出てきました。この体質だけは治りませんね。頭が痛い。昨日の木曽駒ヶ岳は、結構平気だったんですが。昨日は距離が短かったからですかね。いやー、つらい。じっとしてると平気なんですが、動くとつらい。燕山荘までの最後の登り、大した坂ではないんですがつらい。
燕山荘まで来れば、山頂まではあと少し。景色を堪能しながらの稜線歩き、ほんと楽しい。360度パノラマ。これはヤバイ。ほんと素晴らしい。この感動は写真じゃ伝わりません。ぜひ。
有名(?)なイルカ岩は、ほんとイルカですね。ちゃんと目もあるし、自然に出来たとは思えない。ちょっと人の手が加わってるんじゃなかろうか?
燕山荘まで戻り、そのまま大天井方面へ。アップダウンの少ないこの稜線が、まさに表銀座縦走コース。超快適な空中散歩。天気はいいし、景色もいい。ほんとこの縦走路の魅力は尽きません。楽しいなー。
‥ただ、大天井岳手前、切通岩からの最後の登りだけはつらかった。いや、普段なら全然大した登りじゃないんですがね。高山病のピークが来ましたね。頭がガンガンします。ほんと、10歩歩いは立ち止まる、みたいな。ここだけは標準タイムの倍ぐらいかかりました。おかげで、今日の宿・大天荘へ着いた時にはヘロヘロ。いやー、疲れました。
30分ほど休んで、体力回復。よっしゃ、いざ大天井岳登頂へ。山頂までは片道10分。最低限の荷物だけ持って、お散歩気分で行ってきました。いやー、改めて素晴らしい景色を堪能。この景色、ずっと見ていられますよ。てゆうか、離れられないですね。目の前に槍ヶ岳がどーん。そこから続く、裏銀座への稜線。いやー、ため息しか出ませんね。気づけば山頂に座って1時間以上景色を眺めてました。
今日の山小屋は比較的空いています。3畳の部屋に2人(混雑期はココに6人詰め込まれます)。手足を広げて眠れます。山小屋とは思えない豪華なご飯。ちなみに大天荘では、夕飯のおかず、肉・魚を選べます(俺は当然、肉にしました)。夕飯が終わると、食堂にランプが灯り、ジャズが流れ、カフェへと変身します。おっしゃれー。ケーキセット、美味しそう。さすが本場の山小屋は違いますね。

2日目。
のんびり朝食を食べてからスタート(朝食もすごくおしゃれな感じでした)今日はまず、常念岳を目指します。
昨日も天気が良かったけど、今日はさらに良い。まさに雲ひとつない晴天。槍・穂高はもちろん、北は立山、南は富士山まではっきり見えます。初めての北アルプスで この天気とは、我ながら運がいい。最高だー。
槍ヶ岳を照らす朝日を見ながら常念へ。この稜線もまた快適な散歩道。穂高岳に近づくと、涸沢の様子なんかも遠目に見えてきます。山小屋で聞いた情報だと、今年は雪渓の残雪が例年より多いらしい。この後、槍沢辺りから登る予定の俺には、気になる情報。アイゼンないと大変かなー?でも、見た感じではなんとかなりそう。ひと安心。
出発して2時間ほどで常念小屋に到着。ちょっとここで、ルートについて作戦会議。
元々の計画では、常念岳をピストン後、一ノ沢へ下山し車を回収、明日以降に改めて上高地から入山し、槍・穂高へ登る予定でした。‥でもね。下山したくない!って思い始めまして。こんな素晴らしい天気、美しい山々を見てたら、下山する気にはなれません。
そんなわけでルート変更案。
 1.予定通り、一ノ沢へ下山。
 2.このまま蝶ヶ岳まで縦走し、徳沢経由で上高地へ下山。
 3.このまま蝶ヶ岳まで縦走し、その勢いで槍・穂高を目指す。
地図を見ながらいろいろ考えます。で、結論。やっぱ3番でしょう。表銀座・槍・穂高を1度の山行でやっちまう、なんとも壮大なプランを思いつきました。‥というわけで、突き進みます。車の回収はまぁ、どうにでもなるだろう、と。
蝶ヶ岳までの縦走路、ちょっと今までとは景色が変わり、樹林帯の中とかを歩きます。なんか、九重っぽい感じ。北アルプスの中ではちょっとマイナーな山になるんですかね。でも、山頂からの景色は素晴らしい。穂高連峰を真正面で見られる場所って感じです。
蝶ヶ岳からは折り返し。分岐まで戻ってから、横尾方面へ。この下りはなかなかの急坂。2時間弱で標高差1000mを一気に下ります。これをテン泊装備のザックで下ったら、一発でヒザをやられますね。
今夜の宿は、横尾山荘。山小屋にあって珍しく、お風呂があります。そして設備も超キレイ。新築か?と思うほどに。まぁ北アルプスの山小屋は全体的にどこもキレイなんですが、横尾山荘は別格。1つ1つのベッドも個室っぽくカーテンが付いてるし、もはや山小屋ではないレベル。お風呂も食事も大満足でした。
さぁ、明日からは槍を目指します!

※ 長くなったので、3・4日目は分割することにします。→ 後編へ


中房温泉着。バス、満員でした。

登山口。山ガールいっぱい。

合戦小屋名物スイカ。800円。

かの有名な、イルカ岩。

燕岳。美しい山だなー。

山頂手前、こちらはメガネ岩。

来ました!燕岳山頂。

蛙岩付近。表銀座からのパノラマ。圧巻。

縦走コース。大天井へ向かう。

今日の宿・大天荘到着。

今日は空いてる。広々ー。

空身で大天井岳まで散歩。

雲の合間から槍が見えたっ。

お楽しみの山小屋ご飯。

2日目朝。富士山ばっちり。

槍・穂高をバックに。

常念岳。よっしゃ、気合いだー。

雷鳥親子に会いました。

常念岳登頂。安全祈願。

常念山頂からの景色。

蝶ヶ岳までの縦走路。

蝶槍から槍が岳。尖ってます。

蝶ヶ岳到着。

横尾まで降りてきました。

ほとんど個室仕様。

食事も豪華ー!

  北ア入門、表銀座コーース(後編)
 
はい、後編です。→ 前編はこちら

3日目。
昨日は横尾まで下ってきました。キレイな山小屋で、すごくのんびりできました。で、今日は槍ヶ岳へ登頂する予定です。天気は上々。まずは槍沢へ向け梓川沿いの林道からスタート。
ババ平(槍沢テン場)を過ぎた辺りから、景色が変わってきます。両側から尾根が迫り、段々と坂がきつくなってきます。そして現れる雪渓。気をつけて歩けば、アイゼンは不要なレベル。
上り坂はどんどん急に。でも俺はちっとも疲れません。なぜなら‥ついに高度順応完了!頭が痛くなりません。順応した俺に、怖いものなどないわー、と言わんばかりに登ります。テンション上がって、思わず小走りです。
そんなわけで、10時半には今日の宿、槍ヶ岳山荘に到着。ちょっと早すぎ‥。これ、今日中に南岳まで行けるんじゃね?
まぁとりあえず、槍ヶ岳の山頂へ行ってから考えましょう。槍ヶ岳山荘から山頂までは片道20分。結構ハードな岩場・クサリ場・ハシゴ場が続きます。落石・滑落注意です。
どうしたわけか、ここにきて急に山頂がガスってきました。おかしいなー?殺生分岐では、どーんと山頂見えてたのに。つい15分前まで青空だったのに‥。そんな感じで山頂へ。うわー、真っ白。何も見えねーっ。なんだ、この急変、このタイミング。ちくしょー、あと30分早く登ってれば‥。
山頂で30分粘ったんですが、一向に回復の兆しなし。それどころか、雨が降り出しました。げげー、午前中はあんなに快晴だったのに。慌てて槍ヶ岳山荘へ逃げ込みます。当然、今日はここに宿泊決定です。
まいったなー。午後になって、雨はどんどん強くなります。どしゃ降りです。天気予報を確認すると、昨日までの予報と正反対になってます。明日以降崩れるらしい。えー、聞いてないよー。
明日はどうしようかなー。またルート変更会議です。
 1.予定通り、大キレットを渡り、穂高へ縦走。
 2.とりあえず南岳まで移動し、様子を見る。
 3.撤退。上高地へ下る。
まぁ正直、この暴風雨の中 大キレットへ行くのは無茶。ほんとに命の危険があります。明日の朝、ぎりぎりまで様子を見て判断ですね。晴れろー。晴れろー。奇跡よー。起これー!

4日目。
はい。朝から雨も風も強いです。明日以降も回復の兆しはありません。延泊しても無駄っぽい。
うーん‥。ちくしょー、撤収だー。今日中に上高地へ下ることにします。残念!
でもその前に。最後にもう一度、槍ヶ岳山頂アタック。東京から来たというFさん・Mさんカップル(テン泊組)と仲良くなりまして。その2人が山頂へ行くというので、一緒に登ることに。せっかく来たことだし、逆に嵐の槍ヶ岳ってのも思い出になるかな、と。写真は3人で撮った山頂写真。ここまで天気が荒れると逆に楽しくなってくるよね状態(ちなみに、嵐の山頂アタックは滑落要注意です)
実は、この2人に最初に会ったのは2日目の常念岳 → 蝶ヶ岳縦走中。偶然にも、その後の行程が一緒で意気投合しました。九州へ来る時はぜひ連絡を。そしていつか、槍リベンジですね。
新穂高方面へ下山するという2人と別れ、ひたすら上高地を目指します。超どしゃ降りです。槍沢が、増水してすごいことになってます。いやー、さすがにここまで降るとレインウェアもゴアテックスも役に立ちません。ずぶ濡れです。こうなると逆にテンション上がるのが俺(悪い癖ですね)思わず走り出しちゃいますね。結局、上高地まで5時間弱で下ってきました。いやー、これはこれで楽しかったなー。
上高地まで降りると、雨は弱まり。松本市内まで出ると、なんと晴れています。ほー、ここまで上と下で天気が違うか。さすが3000m級の山は違うなー、と驚くばかり。

ここからは、しゃくなげ荘に置いてきた車を回収しなきゃいけません。
参考までに以下、上高地からの交通情報です(2015年現在)
上高地 → 新島々駅バス2540円
新島々駅 → 松本駅松本電鉄
松本駅 → 穂高駅JR320円
穂高駅 → しゃくなげ荘バス500円
3360円
※ 穂高駅→しゃくなげ荘の定期バスは、最終が14:45とかなり早いです。
なので、車を置くなら穂高駅そばの穂高駐車場(無料)がオススメ。
俺は途中でルート変更したので、こんな事になりましたが‥。
バスと電車を乗り継いで、穂高駅に着いたのは16時半。おっと、しゃくなげ荘行きのバスがない。タクシーじゃ高くつくなー、と思ってたところに。昨日、槍ヶ岳山荘で出会ったSさん、ちょうど同じ日程で上高地へ下山したらしく、駅で再会。聞けば、穂高駅のそばに車を置いてあるそうで。しゃくなげ荘まで乗っけてもらいました。いやー、助かりました。ありがとうございます。
その後一緒に温泉へ。さらに夕飯までご馳走になり。重ね重ねありがとうございました。槍が岳には毎年登ってるそうで、また会いましょう。

今日は近くの道の駅で車中泊。明日以降の天気が気になるところ。雨だったらどうしようかなー?せめて西穂ぐらいは登りたいなー。

いよいよ槍へ向かいます。

と、いきなり猿出現。ひー。

梓川沿いに歩きます。

槍沢の雪渓。転倒注意。

坊主岩屋。結構広い。

殺生分岐付近。待ってろヤリー!。

槍ヶ岳、頂上アタック。

やったぞー、真っ白だけど。

今日の宿・槍ヶ岳山荘。

典型的な山小屋寝床。

恒例、今日の晩御飯。

翌朝、再度アタック。

雨と強風。2度目の槍。

沢がスゴイことになってる。

無事、河童橋まで到着。

  穂高連峰満喫周回コース
 
日付 : 2015 / 07 / 24 〜 26
天気 : 1日目 : 晴
2日目 : 晴のち曇(山頂ガス)
3日目 : 晴
目的地 : 北穂高岳(3106m)
涸沢岳(3110m)
奥穂高岳(3190m)
ジャンダルム(3163m)
前穂高岳(3090m)
標高差 : 1700m
所在地 : 長野県松本市、岐阜県高山市  GPSログ
1日目 : 上高地バスターミナル(13:16) → 徳沢(14:23) → 横尾山荘(15:05)
2日目 : 横尾山荘(5:06) → 本谷橋(5:51) → 涸沢(6:55) → 涸沢小屋(7:08) → 北穂分岐(9:10) → 北穂高岳(9:18) → 北穂高小屋(9:34) → 最低コル(10:20) → 涸沢岳(11:01) → 穂高岳山荘(11:24) 穂高岳山荘(12:03) → 奥穂高岳(12:34) → 馬の背(12:45) → ジャンダルム(13:38) → 奥穂高岳(14:26) → 穂高岳山荘(15:02)
3日目 : 穂高岳山荘(5:24) → 奥穂高岳(5:52) → 最低コル(6:35) → 紀美子平(6:47) → 前穂高岳(7:08) → 紀美子平(7:52) → 岳沢パノラマ(8:21) → カモシカの立場(8:37) → 岳沢小屋(9:13) → 風穴(10:08) → 岳沢登山口(10:33) → 河童橋(10:46)

1日目。
昨日は悪天候のため、泣く泣く槍ヶ岳より撤退してきました。さぁ、今日の天気は‥微妙。
松本市内はいい感じで晴れてて太陽も見えるんですが。上高地は降ってるらしい。ここから見える常念岳も、すっかり雲の中です。うーむ、今日以降どうするか?このまま遠征は終了してしまうのか?とりあえず休息がてらのんびり様子見‥。
昼ご飯を食べた後、ふと山を見上げると、雲が晴れ山頂が見えてます。ややっ、これは! 天気予報を見ると、朝とは状況が変わってて、好転の予兆。なにー、こりゃあ行くしかないでしょ!ってことで、急いでスーパーへ駆け込み食料を調達。沢渡駐車場からバスに乗り換え、上高地へ。よーし、行くぞー。
昨日とうって変わって晴天の上高地。観光客・登山客で人がいっぱいです。さすが日本有数の観光地。梓川沿いの林道歩き、すごく気持ちいいです。昨日も同じコースを歩いたハズなんですが、豪雨と晴天では印象が真逆ですね。美しい。15時に横尾到着。本当は今日中に涸沢まで行きたかったんですが、時間的にここでストップ。出発時間が遅かったですからね。今日は横尾山荘に宿泊です。
例のごとく、のんびり温泉。山荘前のベンチに座って、夕焼けを見ながらビールをゴクゴク。最高のひととき。
3日前、ここに宿泊した時にも思ったんですが、山荘前のベンチで人の流れを見ながらのんびりするのがお気に入り。たくさんの登山客が前を通過していくので、みんなの装備やファッションとか見るのが楽しい。参考にもなります。‥なんといっても、山ガール多し。

2日目。
よっしゃー、いざ穂高へ。山荘前の吊橋を渡り、涸沢方面へ。今日のコースは楽しそう。超期待。
お気づきでしょうか、2日目の写真から、前日まで持っていなかったヘルメットを被っています。これ、横尾山荘で同室になった神奈川の方から戴いたものなんです。昨日、涸沢から下ってきたという75歳のベテランの方。穂高に登る予定だったが、体力的にキツく涸沢で引き返したそうです。もう、ヘルメットを使うような山へは行けないから若いもんに譲るよ、と言われまして。ありがたく頂戴いたしました。さすが登山歴50年、いろんな話を聞けて楽しかったです。遭難経験もあったそうで、参考にします。はい。
知らなかったんですが、長野県の遭難防止対策協会によると、日本アルプスはへルメット着用奨励山域となっているようです。俺が見る限りでは、登山者の着用率約6割ってとこですかねー。軽量のヘルメットなので完全防備ってわけにはいきませんが、ないより全然良い。大切に使わせていただきます。
涸沢からは北穂へ。南稜の登り、超楽しい。結構な急登ですが、高度順応した俺は元気です。ぐんぐん登っちゃいますよ。何といっても景色がいい!疲れが吹っ飛んじゃいますね。あっという間に北穂山頂です。
前に山小屋で出会った人が、「北穂から眺める槍が日本一」と言ってました。これがその景色かー。もう、なんと表現したらよいものか。なんかね、この素晴らしい景色をみんなに見せたい。山登りばんざいですね。
ここから、あの美しい槍まで縦走したい衝動に駆られるものの、日程的に無理。大キレットは次回のお楽しみにして、奥穂方面へ向かいます。北穂南峰から涸沢岳までの稜線は、初心者立入禁止コース。確かに結構ハードなルート。こりゃかなり楽しいです。三点指示をしっかり守って、ゆっくり進みましょう。滑落注意です。
午前中のうちに穂高岳山荘到着。ちょっと早すぎる気もしますが、とりあえずチェックイン。土曜日だからちょっと混雑気味ですね。
まだまだ時間もたっぷりあるんで、今日中に奥穂ピストン行っちゃいましょう。ひと休みした後、装備を軽くして出発。せっかくいい感じで晴れてたのに、午後から山頂はガスが出てきましたね。景色、微妙です。奥穂山頂から見える、あのカッコイイ岩壁はジャンダルムか。ほー、あれが有名なジャンダルムかー。よし、時間もあるし、ちょっと行ってみようかな。無理そうだったら引き返せばいいかな。って感じで行ってきました。
ここから西穂方面への稜線は、上級者コース。遭難事故多発地域です。確かに怖い。落ちたら助からないかも。有名な馬の背、ロバの耳、かなりスリルがあって楽しいです。共に落石・滑落厳重注意です!こういう時、単独行は怖いなー。気をつけてゆっくり慎重に進みます。そして無事ジャンダルム、登頂できました。やったー。

3日目。
ついに遠征最後の日。今日は行程も短いので、朝食ものんびり頂きます。心の余裕がそうさせるのか、ずっとご飯は3杯まで、というルールを作って守ってたのに、今日は5杯いっちゃいました。だって、周りのおばちゃん達が余ったオカズを集めてくるから。山小屋ご飯は食べ過ぎちゃうのが難点です。
まずは、さくっと奥穂高岳。朝日に照らされた山頂の清々しいこと。今日も快晴、360度の大パノラマです。
ここから吊尾根を通って前穂高へ縦走。紀美子平から前穂山頂までの登りは落石注意です。
前穂山頂からの景色も素晴らしい。涸沢カールと槍まで続く長い稜線。美しーい。遠征最後の山頂かと思うと中々動けず、山頂で30分以上景色を眺めてました。あー、下るのがもったいない。ここに住みたいぐらい。
ここから明神岳や屏風岩方面へのバリエーションコース、超楽しそう。いつか行ってみたいなー。今回の山行で、本格的にクライミングをやってみたいと思いました。まずは体重を減らすことからか?朝からご飯5杯食べてるようじゃ無理か?
岳沢までの下り(重太郎新道)も中級者コース。と言っても、落石・浮石ぐらいに注意してれば大丈夫。雨の日の鎖は滑りやすいかも。岳沢小屋まで来れば、あとはなだらかな道。名残惜しくて途中で何度も振り返りつつ、森の中をハイキング気分で下ります。あー、西穂、美しいーっ。
そして、上高地まで無事下山してきました。あとはお土産を買って大分へ帰ります。楽しかったなー。

これにて北アルプス遠征は終了。今回の目標であった、表銀座・槍・穂高の3大目標は無事に達成。まぁ、槍が天気悪かったのと、大キレットへ行けなかったのが心残り。次回リベンジですね。また来るぞー!

河童橋。中学校の団体さん。

気持ちがいい林道歩き。

横尾到着。明日が楽しみ。

朝日を浴びる屏風岩。

涸沢。雪が多いなー。

涸沢小屋からカール。

北穂へ向かいます。

岩がゴロゴロ。落石注意。

南稜クサリ場。難所。

北穂高岳。槍ヶ岳をバックに。

大キレットと槍。行きたいっ!

奥穂へ向かう。危険ルート。

こちらも落石・滑落危険箇所。

ハードで楽しい。

涸沢岳まで来ました。

下るとすぐに穂高岳山荘。

今日の寝床。6人部屋でした。

馬の背越えて、ジャンダルムへ。

ロバの耳。こんなとこ、登れるの?

ジャン登頂。いぇーい。

ジャンダルムの天使。

夕焼けと月。

本日の山小屋ご飯。

ご来光を拝む人々。

日本で3番目に高い場所。

山頂から槍が岳。美しーい。

吊尾根のクサリ場。

前穂山頂手前。もうすぐだ。

前穂高岳。広い山頂。

前穂から涸沢を見下ろす。

重太郎新道クサリ場。注意。

岳沢パノラマから。上高地見えた。

西穂方面の稜線。いつか行くぞ。

風穴。自然のクーラー。

上高地。下山完了。

河童橋をバックに。